【2025年最新版】NDISの申請方法をわかりやすく解説|6歳以下・9歳以下の子ども向け情報も

Miwa

はじめてのNDIS申請ガイド
――対象・必要書類・申請の流れをやさしく解説

「NDISって何?」「子どもの支援はどう始める?」に、STの視点でステップごとに答えます。

1. NDISとは?支援のイメージ

NDIS(National Disability Insurance Scheme)は、障害のある人が「その人らしい生活」を送るために、個別の計画(プラン)にもとづき必要な支援を受けられる制度です。

  • セラピー:スピーチ(言語)・作業療法・心理・理学療法 など
  • サポートワーカー:通院・外出・日常生活のサポート
  • 自立支援:生活スキル、コミュニケーション、社会参加
  • 家族支援:情報提供・トレーニング・同行支援 など
ポイント:NDISは「福祉のメニューを買う制度」ではなく、目標に合わせて支援を組み合わせる仕組み。プランは定期的に見直します。

2. 対象(年齢・在留要件・障害/早期介入)

  • 年齢:申請時に65歳未満
  • 在留要件:オーストラリア居住で、市民・永住者・Protected Special Category Visa いずれか
  • 障害/早期介入:永続的かつ重大な障害による日常生活の制限、または早期介入が妥当と判断されること

※最終判断はNDIA。公式「Am I eligible?(自己チェック)」の質問に沿って確認できます。

3. 0〜6歳・7〜9歳のポイント(Early Childhood)

年齢支援ルート診断の要否主な窓口
0〜6歳Early Childhood Approach診断なしでも相談可(発達が気になる場合)Early Childhood Partner
7〜9歳通常のNDIS申請ルート原則 診断や客観的エビデンスが必要LAC(Local Area Coordinator)/ NDIA

※Early Childhood Approachは「9歳未満の子ども」にも適用されます(0〜6歳は診断なしで相談可/7〜8歳は障害がある子どもが対象)。

4. 必要書類(例)

  • GP(家庭医)の診断書・意見書
  • スピーチ・作業・心理など専門職レポート(機能面の影響・支援の必要性)
  • 学校・園からの報告、支援記録、評価スコア(発達検査 等)

※提出は「障害の内容」だけでなく、日常生活への具体的な影響がわかる形で。

5. 申請の流れ:Access Request

  1. 方法を選ぶ:①Access Request Formを提出 ②電話(1800 800 110)で申請(通訳利用可)
  2. 必要書類を準備:診断・機能面の証拠・学校等の記録を同封
  3. 提出:地域のパートナー(Early Childhood/LAC)やNDIAへ送付
  4. 連絡待ち:受理後、確認連絡や追加情報の依頼が来ることがあります
準備メモ例:困りごとの場面・頻度/期間、支援がないと難しい活動、セラピーの目標(例:要求語を増やして登園時の不安を下げたい)

6. 申請後:面談〜プランニングミーティング

申請が受理されると、Early Childhood Partner または LACから連絡があり、面談で目標・必要な支援を整理します。

  • プランニングミーティング:家族の目標・日々の活動・必要な連携を話し合い、プランを作成
  • 実行(Implementation):LAC等がコミュニティ資源やプロバイダー探しを手伝う
  • 見直し:必要に応じてプランの再評価・変更(Variation/Reassessment)

7. よくある質問

Q. 0〜6歳は診断がなくても申請できますか?
はい。発達に不安があればEarly Childhood Partnerに相談を。必要なら本申請につながります。

Q. 電話申請は英語が不安です。
通訳サービスを通じた申請が可能です。地域のパートナーやNDIAに「通訳希望」と伝えてください。

Q. 申請の可否は誰が決めますか?
NDIAが基準に基づき判断します(年齢・在留・障害/早期介入の要件)。

まとめ|悩んだら、まず相談

NDISは、一人ひとりの目標に合わせて支援を組む制度です。0〜6歳は診断なしでも相談可。7〜9歳でも地域のLAC/NDIAが丁寧に案内します。迷ったら、まず地域のパートナーへ連絡して一歩を踏み出しましょう。

※制度は更新される場合があります。最新情報・申請様式・連絡先は公式案内をご確認ください。

ABOUT ME
Miwa
Miwa
Speech Pathologist
オーストラリア在住、スピーチパソロジスト(言語聴覚士)で1児の母、Miwaです。 このブログでは、 海外で育つ子どものことばの育ち バイリンガル環境での発達のサポート方法 家庭でできる遊びや関わり方 AACの導入と活用のヒント を、専門家としての経験と海外生活での実体験を交えてお届けします。 また、マンスリー動画レッスンや電子書籍・ワークブックなど、家庭で使えるデジタル教材も準備中です。 言葉の発達やバイリンガル育児に不安を感じる方が、安心してお子さんと向き合えるよう、これからも情報とサポートを発信していきます。
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